◎テキスト
正『「新体制」とファシズム』小林宏著 インダストリアリズム研究所刊
副『真珠湾 日本を騙した悪魔』ジョン・コールマン著 太田 龍監訳 成甲書房刊
●（サブテキスト８５ページ）
チャーチルとルーズヴェルトとの違法な密約を知った駐英アメリカ大使館暗号担当官のケントは母国政府に連絡しようとして英国警察に捕まり、法的手続きを受けずに終戦まで英国で拘留され続けた。
●暗号換字機パープル（サブテキスト８６ページ）
アメリカが日本の外交・軍事の暗号電文を解読していたことは佐々木譲の小説「ヘテロ特急便」、「ワシントン封印作戦」にも描写されている。
パープルの機械そのものはありふれていたが、日によって解読用コードを変えていた。そのコードが分からないと解読できないのである。
そのコードを米軍の暗号将校が解読した。
解読した日本側の電文情報も使って日本をアメリカのヨーロッパ戦線への参戦のきっかけとするよう企んだ仕掛け人はチャーチルである。
ルーズヴェルトは彼によって強引に引っ張り出された。その結果、大勢のアメリカ兵が殺され、日本は悪者にされた。
この一連の企てで結局一番得をしたのはスターリンであった。
イギリスという国はヨーロッパ大陸から離れていたので、大陸情報を適確に掴むために常にヨーロッパの動向に気を付けていた。そのためスパイ活動に熱心だったのである。
●傍受されていた重要通信「東の風、雨」（サブテキスト９２ページ）
ニューディール政策はアメリカを社会主義国にしようとしていた。ソ連型五ケ年計画に似ていたし、日本の国家総動員法にも似ていた。
ニューディール政策の成果に関しては今でも不明である。
イギリスは元々は個人主義、資本主義であった。
マルクスがフェビアン社会主義で社会改革を進めた。フェビアン主義は穏やかに見えるがそうではなかった。また、元々のマルクス主義にはフェビアン社会主義的要素はなかった。
ルーズヴェルトがアメリカを社会主義化しようとして狙ったのはまさしくこのフェビアン主義である。彼とは対極なのがヒトラーの社会主義である。彼は民族主義を用いた。
今回のポイントは３点である。
・１００ページで、ルーズヴェルトがジョージ・ワシントンの方針を否定する演説をしていたこと。
・１０１ページで、ルーズヴェルトがレーニンのソ連を承認するよう働きかけたこと。
・１０１ページで、ルーズヴェルトが「見えざる政府」の一員であると。彼は闇の権力の手先であると言いたいのであるが一読して判りにくい。
○お詫び
今回は研究会の途中で小林先生の体調が悪化したので、会は１時間程で中止いたしました。
また次回第十三年度から先生の御自宅から徒歩で通えてお身体へのご負担の少ない喫茶ルノアール目黒第一店会議室「マイ・スペース」にて開催いたします。
以上
文責 ＆ HomePage 制作：（株）マネジメント・サイエンス研究所
コンサルタント 城 誠
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